教員紹介

栄養学部教員コラム vol.103

2016.04.14 管理栄養学科 松崎 政三

食物アレルギーの栄養管理について管理栄養士の視点から小児の患者さんや保護者を支援

1) 小児アレルギーでは患児や保護者は、ストレスや心理的負担を多く抱えていることがあります。食生活に関する負担に関しては、特に管理栄養士が専門的な立場から積極的な支援を行うことが必要です。支援は医師と連携しながら、保育所、小学校等の施設では教員、保育士等の他のスタッフ、特に保護者との連携が不可欠です。患児や保護者が負担を抱えて孤立しないように、管理栄養士は問題を共有して解決方法を一緒に考える姿勢で接することが求められます。特に以下の要因がある場合には負担が増強する傾向にあります。管理栄養士は患児、保護者が混乱を助長しないように、正しい情報提供や対策をとることが大切になります。

 

原因物質が微量でも重篤な症状が出やすい。
除去すべき食品が多い。
保育所、学校などの施設、地域の理解が得られない。
情報が氾濫することにより混乱しやすい。

 

2) 問題解決への基本的支援
問題解決に患児や保護者から話を聴くことが基本的な心構えになります。話しやすい環境づくり、場所と時間の確保が重要になります。話の聴き方としては、批判、否定、説得を控えて、これまでの経験や苦労などを受け止めることが必要です。

 

3)問題解決の具体的な支援

 

個々の問題点を把握して、患児や保護者に明確に提示することです。
達成しやすい目標を設定し、実現可能で短時間に結果が分かることが自信になります。目標は達成しやすく、行動を促すことが重要です。
目標が達成できれば次の問題の解決へ進むことが出来ます。上手くいかない場合でも目標が高かったと考えて、より現実可能な目標に設定を修正して繰り返すことが必要です。

 

4)食物アレルギーで治療・管理に必要な事は原則として、正しい診断に基づいた必要最小限の原因食物の除去です。

 

食べると症状が誘発される食物だけを除去します。念のため、心配だからといった必要以上に除去する食物を増やさないことが必要です。
原因食物でも、症状が誘発されない、食べられる範囲までは食べることが出来ます。食べられる範囲を超えない量まで除去する必要がなく、むしろ積極的に食べることです。

 

5)医師が指示する食べられる範囲

 

食物アレルギーは誘発される食物の量が患児によって異なり、極微量から数グラムまで幅があります。患児にとって症状が誘発されずに安全に食べられる原因食物の量について、食物経口負荷試験の結果などをもとに、医師から個々に指示されますのでその量を守って食べてください。
食物アレルギーの原因となるのは、原因食物のタンパク質です。食べられる範囲とは食物の量ではなく、食物に含まれる原因食物のタンパク質量にもとづいて考えられます。食べられる範囲のタンパク質量をこえないように,様々な食品を選択し利用することが出来れば患児の食生活の幅を広げることが出来ます。

 

最後に必要最小限の除去の栄養指導は医師が指示しますので、其の指示に従うことが大切になります。管理栄養士の役割は患児が指示された食品や食べられる範囲を具体的な食品や調理方法として患児や保護者に示して、食生活の幅を広げることにあります。
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松崎 政三(管理栄養学科)

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