栄養学部教員コラム vol.19
2009.12.24 管理栄養学科 松崎政三
食事の栄養効果を大きくする方法
スポーツのパワー、スピード、スタミナを高めるには筋肉づくりが重視され、また,健康増進のためにも体力づくりが大切とされています。そのために重要なことは、栄養素の一つであるタンパク質を十分に取ることが常識となってきています。
競技スポーツにおいては、特に筋肉づくりを重点にし、サプリメントなどによりタンパク質の摂取量を増やすように強調されてきました。そのため、一般の人にもアミノ酸を中心としたサプリメントがもてはやされるようになった理由があります。では、成人男女にとってタンパク質は1日どれだけ必要なのでしょうか。体重1kgあたり約1.2〜1.5g程度が必要とされ、競技スポーツでは体重1kg当り1.5〜1.8g程度となります。スポーツを行うアスリートにとって、タンパク質は重要な栄養素であることはもちろんですが、量だけの問題ではなく、質と食べるタイミングが重要となり、タンパク質を効率よく利用するためには、十分なエネルギーやビタミン・ミネラルが必要です。即ち食事としてバランスの取れた栄養素の摂取が基本となります。特に筋力を増強させるためには運動後の食事のタンパク質摂取が重要になります。また、健康増進のために行うスポーツは、運動量・時間、食事がセットされることが大切です。さらに、何れも運動後の睡眠の確保が重要となります。一般の人にとっての健康づくりのためのスポーツは、バランスの良い食事を摂取すれば、運動による特別な食事は不要と考えても良いでしょう。
<健康栄養学科ゼミナール対抗バレーボール大会にて>
松崎政三(健康栄養学科)