栄養学部教員コラム vol.23
2010.05.20 管理栄養学科 井上 浩一
近年、在宅療養の比重と生活習慣病の重症化予防の重要性とが高まるもとで、国民の在宅療養の適切な進展をいかにして支援するかが大きな課題となっています。その支援の一つとして、夏過ぎから「在宅療法用の宅配・通販・店舗食品の認証制度」が始まります。
これは、宅配や通販などで販売されている商品に対し、社団法人日本栄養士会が第3者機関として、国が示した「食事療法用宅配食品等栄養指針」(糖尿病用や腎臓病用に対応した食事療法用食品)に適合した食品なのかを認証する制度です。認証を受けた食品は「認証マーク」をつけることとなっており、認証マークには日本栄養士会の名称が掲載されるので、栄養士ならば、この制度は必ず知っておく必要があります。しかも、認証を受けるには栄養士の知識と技術が必要となり、認証を受けようとする食品会社等への栄養士の採用が増えることでしょう。
これまでの許可制度と違い、ただ単に、その製品が「きちんとした栄養管理のもとに製造され、法的にも適切な広告・表示がなされた食品なのか」を審査するのではなく、「いいものを一般消費者に食べ方等も含めて、栄養士を通して積極的紹介し、認証された食品を安心して在宅療養用に使用してもらう」ことをこの制度では主目的にしているようです。ぜひ、秋ごろから、認証マークがついた商品が出回ると思いますので、皆さんぜひお知り置きを・・・・
井上 浩一(健康栄養学科)