栄養学部教員コラム vol.26
2010.07.15 管理栄養学科 江田 節子
“私たちはなぜ食べるか”、考えて食事をしていますか?
食事には、2つの役割が備わっていることが必要です。その1つは、その食事を食べる人の健康を維持・増進し、また疾病の予防・治療に必要な栄養素を過不足なく提供するという栄養学的側面の役割です。もう1つは、その食事が食べる人の食習慣や食文化をみたし、おいしく食べることで心の豊かさや満足感をもたらすとともに、人間関係やコミュニケーションの形成に役立つなど、食べる人のQOLや社会性を高める側面の役割です。
何を、どれだけ食べればよいのかを、知識としてだけではなく、毎日の食事のなかで、体で覚えられるような食事のあり方が大切です。せめて1食だけでもバランスの良い食事を学生に、そして、健康的な食生活を営むことができるよう、健康的な食行動の形成、または、不健康な食行動を健康的な食行動へと促すことができればと思い、現在、学生食堂“エテルニテ”にて“ヘルシーメニュー”の提供および栄養成分表示、一口メモなどの栄養情報の提供を行っています。
これは、何をどれだけ食べればよいかを知ってほしいことと、食に関する興味・関心を示し食事選択力を身につけてもらい、望ましい食生活へと実践することをねらいとしています。
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メニュー3 |
1食の望ましい条件として、エネルギー700kcal、たんぱく質20〜25g、野菜120g以上を設定しています。
学生食堂“エテルニテ”を利用して、“おいしい”、“からだにやさしい”、“栄養バランスがよい”など評価していただければと思います。また、メニューのリクエストをどんどん江田ゼミへお寄せください。
学生たちは食事のもつ2つの役割を考えて、メニュー作りに奮闘しています。そして、私たちも食事のもつ役割を念頭におき、健全な食生活を実践しましょう。
今後予定していることは大塚食品さんとマンナンヒカリを使用した商品・メニュー開発を考えています。
江田 節子(健康栄養学科)