栄養学部教員コラム vol.30
2010.11.04 管理栄養学科 山岸 博之
久しぶりに教員コラムの順番が廻ってきた。確か前回は年度末に担当し、KGUに移動後の初めての卒論生が実験を始めた頃だったと記憶している。「光陰矢のごとし」いろいろな経験を重ねていった彼らもこの三月に巣立っていった。
本来ならば、これまでの実験結果を整理しつつ、卒論の落としどころに頭を悩ましはじめる時期であろう。今年は卒論生を抱えていないので、12月初旬に予定されている卒論発表会も、演題が無いので気軽であるが、何処かの卒論生が頑張っているのだろう。実験室は連日遅くまで電気が灯されている。
先日、ラボの三年生(4名全てが女性)に、「春休み」か「年末」で、ネズミを飼うならどちらがよいのか聞いてみた。
生き物を飼うのである。一回あたりに要する時間はたかがしれているが、毎日の事である。
春休みは実習と就活の間での飼育になるからかなり忙しそうだ。一方、年末であれば、他のスケジュールの関係で冬休みとクリスマスの一部はつぶれてしまう・・・・。しかも、女子にとってはとても大事と思われるクリスマス当日が解剖となるようなスケジュールを提示したのだ。
彼女たちが決断を下すまでに丸一日の時間を要したが、彼女たちは年末を選択し、私の予想は見事にはずれた。さらに、クリスマスを直撃しない巧妙なスケジュールを提案してきた。
彼女たちは飼育の準備を少しずつ始め、私は、例年通りにいかなくなった年末の大雑把なスケジュールを見直す事になった。
何事も、勝手な思いこみや予測はあてにならないことを改めて思い知らされた。
山岸 博之(健康栄養学科)