栄養学部教員コラム vol.57
2012.11.15 管理栄養学科 中山 徹
関東学院大学での講義のほかに、他の医科大学の臨床教授もしています。外来では、糖尿病患者の診察をしています。診察デスクの上にはコンピュータのディスプレイが載っていますが、これで来院日の予約、薬の処方、検査データの閲覧などが出来ます。糖尿病患者のほとんどは、血糖が上がっても症状はありません。血糖の悪化改善を理解してもらうために、血糖やHbA1c(血糖管理の指標)を専用の手帳に書いてお渡ししています。この方法では現在の状況は理解出来るのですが数年にわたる変化はなかなか理解出来ません。その為、コンピュータの導入以後は、血糖関連の指標を時系列でグラフ化して示す様にしています。この方法では、日常生活と血糖との関係が理解しやすく、患者さんに生活の改善の動機づけがしやすくなりました。最初は患者サービスのつもりだったのですが、この方法で血糖変化の今後の予測、新しく投与した薬の効果判定が出来ることがわかりました。医師としてもデータの視覚化が大いに役立っています。
中山 徹(健康栄養学科)