栄養学部教員コラム vol.105
2016.06.17 管理栄養学科 山田 哲雄
関東学院大学で学んでいる学生の皆さん、また、このコラムを見ていただいている高校生の皆さん、元気でお過ごしでしょうか?今年も早や、梅雨の季節になりました。先月には伊勢志摩でのサミット、そしてオバマ大統領の広島訪問がありました。その間、日本国内では厳重な警戒態勢が敷かれました。
2001年9月に起きた米国同時多発テロ事件(9.11)以来、世界では極めて不安定な状況が続いています。皆さんの多くはその当時、小学1年生以下の年齢だったと思います。高校生の皆さんはおそらくは記憶にないはずで、気が付いた時からずっとこのような世の中で暮らしていることになります。
少し前になりますが、私は昨年12月に学会でフランスに行ってきました。その前の月、11月13日には同国で同時多発テロが起こり、120人以上の人々が犠牲になりました。街中には多数の警察官、自動小銃らしきものを装備した軍の関係者たちが警戒に当たり、エッフェル塔(写真)に上るのにも厳しいセキュリティチェックで、夜遅くにもかかわらず寒い中を長蛇の列ができていました。
一方で、自然の脅威も世界規模で続いています。日本でも今年4月には熊本地震が発生し、次に国内のどこに大地震がやってきても不思議ではない状況です。昨今の豪雨、猛暑、これまで取り上げられることがなかった大竜巻などなど、数え上げたらきりがありません。
私たちの日々の生活もまた、随分と変わりました。E-mailを使用できるようになったのは1990年代の後半で、つい最近のことです。インターネット社会になって、私たちはたくさんの良いことも享受できましたが、その副作用もまたとても大きいものがあることは毎日の報道で明らかです。
世界の情勢、自然環境、私たちの身の回りについていくつかの事柄を挙げてみましたが、これらのどれもが収束する気配を示していません。言わば今は過去に例のない混沌とした時代であり、この時代を如何に流されることなく生きるか。果たして、皆さんはどのように考えるでしょうか。
山田 哲雄(管理栄養学科)