教員紹介

栄養学部教員コラム vol.174

2022.06.21 管理栄養学科 高橋 史江

「健康寿命」について考えてみませんか?

 以前「今日からあなたもより健康に!」と題したコラムの中で「第4次国民健康づくり対策」の一つとして策定された「健康づくりのための身体活動基準2013」や「健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)」についてご紹介したことがあります。実はこれも「SMART LIFE PROJECT1)」の一環で「健康寿命の延ばすための取組」の一つだったのです。

 ところで、皆様はこの「健康寿命」についてご存じですか?

 e-ヘルスネット(厚生労働省情報提供サイト2))では「健康寿命とは、ある健康状態で生活することが期待される平均期間を表す指標です。これは、算出対象となる集団の各個人について、その生存期間を「健康な期間」と「不健康な期間」に分け、前者の平均値を求めることで表すことができます。健康寿命を算出するうえで課題となるのが、「健康」と「不健康」の定義とそれに基づく算出方法です。算出方法には、健康な状態と不健康な状態とに二分して健康な状態の期間を表す方法と、不健康な状態をレベルによって重みづけし、完全な健康(full health)に相当する期間として表す方法に大別されます。我が国が採用している健康寿命は前者を、WHOが発表している各国の健康寿命(HALE, Healthy Life Expectancy)は後者の方法を採用しています。」と記されています。

 下図は、ここ数年の平均寿命と健康寿命についてのグラフ3)です。

 左図は平均寿命と健康寿命の推移、右図は健康寿命の推移について示したものです。

平成25(2013)年の平均寿命・健康寿命は、男性80.21歳・71.19歳、女性86.61歳・74.21歳、令和元(2019)年の平均寿命・健康寿命は、男性81.41歳・72.68歳、女性87.45歳・75.38歳です。この6年で、平均寿命(男性1.20歳・女性0.84歳)も健康寿命(男性1.49歳・女性1.17歳)も延伸しましたが、より健康寿命の方が顕著な延伸を示しています。これも様々な健康寿命延伸対策の効果なのかもしれませんね。

 そう言えば、学生時代に「人間の究極の目標は健康で長生きする事」と聞いた記憶があります。これこそが健康寿命の考え方だったのですね(きっと!)。

 これを機に「健康寿命」について考えてみようと思いました。

 皆様もご一緒にいかがですか?

 

参考資料:1) https://www.smartlife.mhlw.go.jp/

2) https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/hale/h-01-001.html

3) https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000872952.pdf

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