栄養学部教員コラム vol.209
2025.06.25 管理栄養学科 田中 弥生
第12回日本在宅栄養管理学会学術集会が、6月21 日(土)・22 日(日)、大妻女子大学(東京都千代田区)で開催され900人の参加と400人のオンデマンドを合わせ盛会の中で終了しました。メインテーマは「在宅栄養が導く豊かな生活~地域共生社会を「食」の視点で考え・つなぐ」とし、多くの大会長講演、理事長講演、特別講演をはじめ一般演題など多くの知識が注入されました。
本会を運営に関わった会員の他、大妻女子大学、駒沢女子大学、そして関東学院大学の2年生、3年生、4年生の学生達40人がアルバイトとして参加しました。
受付、接待、クローク、タイムキーパー、展示コーナーなど笑顔を絶やさず頑張っている姿が目に焼き付いています。
日本在宅栄養管理学会は、平成8年に全国在宅訪問栄養食事指導研究会(通称:訪栄研)30人からスタートして在宅医療が発展するにつれ、管理栄養士の必要性が理解され、現在では1900人を超える学会に成長しています。
2040 年問題では、医療や介護において需要がピークに達し、それに伴う人的・物的資源不足懸念されています。それをカバーするためにAIによる栄養食事指導などが進み、知識不足でも機器がカバーされる時代が訪れるのも時間の問題です。
そのため管理栄養士・栄養士の役割は大きく変化してくると予測されます。しかし、在宅訪問栄養食事指導は、療養者の生活の場である日頃の食・栄養管理行うこと、終末期では人生の最後まで口から食べる可能性を追うことなどAIではかなうことができない部分も多岐にわたります。
このように本学生も、地域共生社会の中で、療養者だけでなく地域住民のために「人を診る管理栄養士」になれるよう、育ってもらいたいものです。