栄養学部教員コラム vol.32
2010.12.30 管理栄養学科 吉田 博
先月、12名のゼミ生諸君とともにミャンマー農業省のピンウールィン農業試験場を訪問した。農業省から「雇用対策ならびに麻薬撲滅代替作物」の提案要請を受けて、今回でこのセミナーも5回目となる。
世界の極貧国との烙印を押されているミャンマーであるが、天然資源は豊富で、森林資源も無尽蔵と思えるほどに豊富である。これらの樹木を有効活用して熱帯のミャンマーの地にキノコの栽培法を確立するのがセミナーの目的である。
(セミナーの実習風景:シイタケの菌床栽培法の技術指導) |
しかし、本当の目的は、「教わる」ことのみを学問と考えている学生諸君が、極貧国のミャンマーの人々の目線に立ち、
「教える:技術指導」という行為を通し、発展途上国の現状を知り、世界観を養うことにある。
(理想の農園つくりにチャレンジ:コーヒー、マカデミアンナッツの苗を植えました) |
セミナーで一生懸命に「教える」ことにチャレンジしている学生諸君の姿を見ていると、
「まだまだ日本の若者は捨てたものでない」と思えてくる。
今年も教員冥利に尽きる豊かな時間を体感させてもらった。
吉田 博(健康栄養学科)