栄養学部教員コラム vol.6
2009.01.29 管理栄養学科 角田光淳
“きのこ”の話をしよう。
それはじめじめした暗い林の中、
赤、白、ぬめって怪しげで、
時には人を死に至らしめる不気味な奴と人は云う。
(↑洞にアカヤマタケ)
中には猛毒ドクツルタケや
白雪姫を陥れる怖い婆さんが常用するベニテングタケもある。
私こと、きのこに恩がある身、
云われ無き汚名をそそぎたい。
(↑採取したベニテングタケ)
きのこは下草のまばらな木漏れ日のあるさわやかな林の中で、
樹木から栄養をもらい、
また雲水と共に枯れ木や枯れ草を食べて大きくなる。
多くが秋の涼しいころ顔をだす森の妖精・掃除屋さんである。
腐葉土を作り水を貯め、土に力をつけ森を再生する。
森が豊かになれば、
昆虫も動物も住み家とし、多くの生物が養われる。
(↑ゼミ生・採集風景)
このところ、8月の初頭にゼミ生とともに
サンプル採取と称して富士山合宿をおこなっている。
悪名高き毒きのこの正体を明らかにせんがためである。
時に方向を見失うこともあるが、
森林浴を満喫しながら、毒きのこ探しである。
ジロールやセップ(ポルチーニ)、松茸が採取できることもあり、
それは流星が落ちる満点の星空とともに森の余録である。
「山の神に感謝」
(↑巨大なオオモミタケ)
角田光淳(健康栄養学科)