栄養学部教員コラム vol.28
2010.09.09 管理栄養学科 角田 光淳
海や山の里から当学府に集まりくる志ある学生を“海のこ☆山のこ”と呼んでいる。 全ての生きものにやさしい共存社会に向けて、世界中の人々が手を取り合って喜べるよう願いと期待をこめて当ゼミナールを“喜望塾”と呼んでいる。 その塾生はよく学び良き友人を得て、泥にまみれ涙して「喜望の架け橋」にならんと汗する多感なる同人である。 |
喜望塾の主な恒例行事に、塾生による開発途上国支援研修、サンプル採取・富士山キャンプ、創作アレルゲンフリー食品・ふれあい祭出展がある。その中で「富士山本栖湖キャンプ」を紹介しよう。
今や飽食の時代、アウトドアーの人たちが増え、珍味と称して山菜やきのこを楽しんでいる。だが、怖い毒きのこによる食中毒事故が絶えない。そのきのこの正体をあばくため、山中深く樹海に入って採取活動を行う。時に方角を失いドキドキもあるが、みんなで行けば怖くない? ポルチーニに歓声、ジロールの群生に感激、真っ赤なタマゴダケにうっとり、希にマツタケなどなど、これらはサンプル対象外としてフランス料理風に舌鼓、主役は毒きのこのはずだが! また、どこまでも澄んだ本栖湖、キャンプファイヤーに花火、ともに満天の星空に天の川に流れ星/これは天候次第である。テントの中では何やらヒソヒソだが丸聞こえ、ボートの桟橋でグタグタ、千夜に優る一夜物語である。
*[毒・バライロウラベニイロガワリ]
最近発見され命名された猛毒きのこで、もみの木に活物寄生する夏きのこである。 非常に美味であるが、激しい嘔吐を繰り返し、中枢神経毒を含む。 |
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角田 光淳(健康栄養学科)