栄養学部教員コラム vol.43
2011.11.10 管理栄養学科 山田 哲雄
体重減量(以後、減量と略)の問題は、一般の人々にとってもスポーツ選手においても大きな関心事です。正しい減量を行うためには、適切な栄養と適度な運動の両方が欠かせません。減量の効果をより大きなものにする方策として、食事の工夫を挙げることができます。栄養価の高い食品として牛乳と卵が挙げられますが、これらの食品を上手に利用しながらエネルギー収支をマイナスにすることが正しい減量につながります。
私たちの研究室では、「運動と栄養」のメインテーマのもと様々な実験が行われています。昨年度の4年生は、エネルギー出納がゼロ(体重維持)の条件下で運動トレーニング時に牛乳を積極的に摂取する代謝・出納実験を実施し、いくつかの新たな知見を得ることができました。そして本年度の4年生は、エネルギー出納がマイナス(減量)の条件下で運動トレーニング時に牛乳を積極的に摂取する代謝・出納実験を実施しました。減量ですから当然のことながらお腹が減る訳で、これは結構大変な実験です。比較の基準となる対照実験では、運動トレーニング時に通常の食事を摂取します。夏休みに実施された実験が終わってから、4年生はグループに分かれてそれぞれのテーマごとに分析を行い、たんぱく質、カルシウム・マグネシウム、ナトリウム・カリウム、ビタミンB2の栄養状態などについて検討しています。
本年度の健康栄養学科卒業研究発表会は、12月4日(日)に開催されます。興味のある方はどうぞご来場ください。写真は、2011年度卒研メンバーの精鋭たちです。
山田 哲雄(健康栄養学科)