栄養学部教員コラム vol.93
2015.07.09 管理栄養学科 山岸 博之
私は、1年生春学期、つまり、入学した最初の学期に「自ら考える」を習慣化するのを目標に基礎化学実験という科目を担当しています。
化学系の実験の中でも基本的な「中和滴定」を理解するために「モル」や慣れないガラス器具と戦う数週間は、大学で感じる最初の「壁」かもしれません。一方で、お互いに相談し、教えあい、この困難に立ち向かうことで、栄養学部で4年間共に頑張る仲間をつくる場でもあります。
最初の実験授業だからかもしれませんが、何事も素直に肯定的に感じ、努力を惜しまない学生は、失敗を恐れず積極的に挑戦できます。そして、卒業する頃には別人のように成長します。社会に出ても活躍することでしょう。
結婚・出産や転職など、時折卒業生がひょっこり現れます。幸せそうな表情や、社会人として成長している姿を見ると、嬉しくなるとともに元気をもらいます。少し前になりますが、5月下旬に、社会人1年生が国試の結果や近況の報告に来てくれました。卒業から2ヶ月経っただけですが、とてもオトナに感じました。何よりキラキラしており、仕事を覚えるためにも、「職場」に、「業務」に、馴染もうと頑張っているのが良くわかりました。
ハッピーな報告はもちろん大歓迎です。でも、世の中いい事ばかりじゃないので、キラキラを失いそうな時もあるでしょう。悩んだり、疲れたりするのは、頑張っているから、挑戦している証拠です。話を聞く事ぐらいはできるので、そんな時にも気軽に足を運んでみて下さい。
山岸 博之（管理栄養学科）
