栄養学部教員コラム vol.106
2016.07.17 管理栄養学科 倉沢 新一
7月下旬には期末試験があり学生諸君はその準備に忙しい時期です。期末試験の出題様式は、科目によって様々でが、記述問題も出題されます。ところがこの記述式試験問題は、学生諸君には不評です。「何をどのように書いたらよいのかわからない」といいます。「自分の理解したことを、自分の言葉で自由に書けばよい」と思いますが、「それが困るんです」とのことです。学ぶ意味は、知らなかったことを知ることにより、将来の自分の可能性を大きく広げることだと思います。学ぶ段階には、単に知っている「雑学」段階、知ったことを整理して組み立てる「知識」段階、知識を応用できる「知恵」段階があると思っています。
本学部が養成している管理栄養士の中心的な仕事に、栄養や健康に関して問題を抱えている人に対して、適切な指導をする業務があります。そのためには「雑学」では対応できません。単なる「知識」では、対象者に適する応用ができません。知識を応用した「知恵」が必要なのです。さらに、(ここが肝心です)その知識を、対象者に理解できる言葉で伝えなくてはなりません。この能力を高めるためにも「記述式問題」にチャレンジしてください。
倉沢 新一(管理栄養学科)