栄養学部教員コラム vol.115
2017.04.17 管理栄養学科 細山田 洋子
近年、社会環境の変化に伴い食環境の多様化が指摘されています。食を取り巻く課題は様々あり、生活習慣病の増加、子供たちの食の問題や高齢者の低栄養問題などなど・・・、それぞれのライフステージにおいて健康や食生活への取り組みが、改めて注目されているように感じます。また、2005年には食育基本法が施行され、2006年に食育推進基本計画が策定されてからは、マスコミや人びとの間で「食育」という言葉もしばしば使用されるようになりました。
さて、その様な背景もあり、最近では、食に関する検定、資格試験や認定制度が多数みられますが、日々の健康を支えてくれているのは、毎日の「家庭料理」ですよね。そこで、今回は、歴史ある検定のひとつである家庭料理技能検定をご紹介します。
家庭料理技能検定は、昭和38年に女子栄養大学調理技術検定として誕生し、その後、昭和62年に文部省(当時)認定(現在は後援)となってから30年になります。2017年からは、文部科学省に加え、農林水産省や厚生労働省、全国学校栄養士協議会等の後援を受けるなど社会的に認められている検定です。
この家庭料理技能検定は、筆記試験と実技試験からなる検定注)でして、食生活に関する正しい知識が持てることと同時に、味が良く見た目にも美しく、「何をどれだけ食べたらよいのか」を知り、栄養バランスのよい料理が作れるようになることをねらいとしています。健康の維持・増進を目的とした食事つくりのために必要な知識と技術の検定と言えます。
検定の受験勉強を通して、正しい食の知識を身につけることになりますし、栄養学や調理学について学びの幅が広がります。また、実技試験の練習を繰り返し行うことで、調理技術の向上も期待できます。
ご興味のある方は、詳しくは、家庭料理技能検定「料検」公式サイトをご覧下さい。
https://www.ryouken.jp/app_home.action
注:実技試験は、1~3級で実施されます。
細山田 洋子(管理栄養学科)