栄養学部教員コラム vol.123
2017.12.18 管理栄養学科 髙橋 史江
皆様こんにちは。約1年ぶりにコラムを担当させていただきます。
前回は昨年の3月に厚生労働省から発表された「第3次食育推進基本計画」についてご紹介させていただきました。ご興味をお持ちいただけましたでしょうか?
今回は「スマイルケア食」についてご紹介させていただきたいと思います。
皆様は「スマイルケア食」を、また、スマイルケア食普及推進ロゴマーク(図1)をご覧ですか?
「スマイルケア食」は、平成25年から農林水産省が中心となって厚生労働省、消費者庁などの連携の下、検討を重ねてきた「介護食品」の愛称です。
「介護」から「高齢者」を連想してしまうと、「介護食品」である「スマイルケア食」は「高齢者のための食品」と思われてしまうかもしれませんが…。実は「スマイルケア食」は、年齢にかかわらず食機能(咀嚼:かむこと、嚥下:飲み込むこと)、あるいは栄養に関して問題のある方々にも幅広く利用していただけるようにと考えられた食品です。
「スマイルケア食」には「青」・「黄」・「赤」の3つのマークがあります。
「青マーク」は、かむこと・飲み込むことに問題はないものの、健康維持上栄養補給を必要とする方向けの食品。
「黄マーク」は、かむことに問題がある方向けの食品。
「赤マーク」は、飲み込むことに問題がある方向けの食品。
です。
また、小売店等で販売されている商品(スマイルケア食)を選ぶ際に役立つツールとして、「スマイルケア食の選び方(図2)」があります。このツールを用いて、
1.飲み込むことに問題があるか否か
2.かむことに問題があるか否か
3.1と2には問題がないが、最近、食べる量が少なくなった、または、体重が減った
の3点についてご回答していただくことで、適したマーク(赤・黄・青)のついたスマイル食をお選びいただくことができます。
なお、「この選び方にかかわらず、食べることについて気になることがあれば、まずは専門職(医師、歯科医師、管理栄養士など)にご相談ください。」という記載がありますように、食機能にご心配がおありの方は、これを機に専門職の方にご相談なさってはいかがでしょうか。
今回「スマイルケア食」にご興味をお持ちくださった方は、是非、農水省のホームページをご覧ください(上記の図は、http://www.maff.go.jp/j/shokusan/seizo/kaigo.html よりダウンロードすることができます)。
きっと、新たな見識が得られると思います