教員紹介

栄養学部教員コラム vol.129

2018.06.17 管理栄養学科 山田 哲雄

「混沌とした時代に生きる」(Part Ⅲ)

関東学院大学で学んでいる学生の皆さん、

また、このコラムを見ていただいている高校生の皆さん、元気でお過ごしでしょうか?

 

きょうは2018年5月31日木曜日、今年も早や梅雨の季節が目前です。

 

Yahoo! JAPANニュースを見ると、「北朝鮮の金英哲(キム・ヨンチョル)労働党副委員長兼統一戦線部長が

米朝首脳会談の終盤調整のために米国ニューヨークのジョン・F・ケネディ(JFK)国際空港に30日

(現地時間)午後2時ごろ到着し、訪米日程に入った。」との記事があります。

 

2001年9月に起きた米国同時多発テロ事件(9.11)以来、世界では極めて不安定な状況が続いています。

本学の皆さんの多くは、当時、小学校に上がっていない年齢だったと思います。

高校生の皆さんは、気が付いた時からずっとこのような世の中で暮らしていることになります。

私は、昨年(2017年)4月に国際会議に出席するためにスペインのバルセロナに行ってきました。

その4か月後の8月17日夕刻に、当地中心部のランブラス通りで車が観光客などに突っ込むテロが

発生して13人が死亡、約100人が負傷し、過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を発表しました。

私も4月には、市街を散策し現場を通っていました。

 

教員コラムではこれまで、2016年12月のベルリン、2015年11月のパリ、2013年4月のボストンでの

テロをそれぞれ取り上げてきましたが、世界各地の不安定さは依然として続いています。

 

2016年の大晦日の朝日新聞の天声人語に、次の一節がありました:

「グローバル化に置き去りにされた人びとの怒りが高まった。

エリートへの信頼が地に落ちた。米英での激変の背景は、そう語られる。

まさかが生まれる理由を放置すれば、まさかは世界でさらに広がるかもしれない。」

 

グローバル化が避けられない一方で、多くの国々で反グローバリズムの波が押し寄せています。

現在、人々は過去に例のない、まさに混沌とした時代に生きていると思います。

1970年に開催された大阪万博のテーマは、「人類の進歩と調和」でした。

誠に言い得て妙で、これからもずっと続く重要なテーマではないでしょうか。

 

バルセロナの港の風景とサグラダ・ファミリア(2017年4月)

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