栄養学部教員コラム vol.200
2024.08.28 管理栄養学科 西中川 まき
皆さん、こんにちは。関東学院大学栄養学部の教員コラムも記念すべき連載200回を迎えました!いつも本コラムをお読みいただきありがとうございます。記念すべき節目の回は、今年度着任しました西中川が担当させていただきます。
私は専門応用科目の臨床栄養学を担当しています。今回は、臨床栄養の視点を交えながら専門基礎科目の重要性についてお話していきます。
専門基礎科目がなぜ大切なのか、具体例を挙げて考えてみましょう。例えば、患者さんに栄養食事指導を行う際、患者さんが腑に落ち自らの行動を見直すにはどのようにしたら良いのでしょうか。カウンセリング技法も重要ですが、基本的には患者さんの質問に対して管理栄養士がきちんと答えることです。表面的な回答ではなく、患者さん一人ひとりにあわせた栄養食事療法を伝えるために、食品選択や調理方法など具体的な提案が必要です。そのとき科学的根拠に基づいて説明するには、解剖生理学、食品学、調理学など専門基礎科目の知識や理論がフル活動して役立ちます。
管理栄養学科では、専門基礎科目から専門応用科目や実験・実習が系統的に配置され、さらには学生の興味・関心に応じたゼミナール・卒業研究活動などがあります。基礎分野の科目が難しく感じることがあっても、その先の応用科目に進むと「あ!これは基礎科目の講義で聞いたことがある」と思う瞬間があります。その気づきとともに自主的に基礎の学びを振り返ってみましょう。基礎から応用、応用から基礎へ。学びの系統性と連続性を意識すると異なる科目間の連携がみえてきます。つながりが見えたときに実感する「学ぶ楽しさ」、ワクワク感は大学で学ぶ醍醐味であり、積み重ねた知識や経験はその後の人生にとっても有意義なものになるはずです。