栄養学部教員コラム vol.48
2012.03.29 管理栄養学科 津久井 学
最近、スーパーなどで多くの方が無洗米を購入しているのを見かけます。
籾(もみ)米から籾殻を除いたものが玄米で、これを搗精(とうせい:精白とも)し糠を除いたものを精白米といいます。精白米は炊飯前に水洗いしますが、この際、残存している糠のため白濁します。精白米から糠をほぼ完全に除去したものを無洗米といい、(1)水洗いの手間が無い。(2)直接触れず衛生的。(3)水資源の節約と研ぎ水の環境汚染防止。(4)糠に多い脂質が無いため酸化が遅く、未洗浄のため旨味の損失が少ないため美味など・・・。これを聞けば今日から無洗米にしようと思う人も多いでしょう。
授業の一環で毎年米の品質評価を行っていますが、一般的な精白米のpHは中性(緑色)で新鮮なのに比べ、約8割の無洗米は古米や保存状態の悪い米と同様に酸性(黄色〜赤色)を示します。ここからは個人の私見ですが、米は自給率が高い反面売れ残り易く古米になるため、無洗米などに加工し販売しているのではないかと推察しています。
米の鮮度判定キットは、本学科のオープンキャンパスなどでも無料配布していますので、ぜひご家庭で試していただきたいと思います。
新米・古米判定キット | 米の鮮度判定 |
津久井 学(健康栄養学科)