教員紹介

栄養学部教員コラム vol.210

2025.07.30 管理栄養学科 菅 洋子

スポーツ立国推進塾からの学び

 縁あって昨年より参加させていただいている「スポーツ立国推進塾」では、東京オリンピックを機に改正されたスポーツ基本法やスポーツを通じた健康づくりなど、様々なテーマについて学んでいる。ファシリテーターは、私が参加するきっかけにもなった学生時代の恩師(東京オリンピック招致委員長でもあった)河野一郎先生で、毎回キレのよい進行ぶりに惚れ惚れしている。
 スポーツというと、「運動嫌い」という方は、自分には無縁の事と考えるかもしれないが、スポーツ基本法が目指すところには、スポーツを「する」だけではなく、「見る」、「応援する」こと、またそれらによる地域活性や健康づくりも含まれる。
 私は、学生時代はバスケットボール部に所属し、教室よりも体育館に思い出が偏っている位に力を入れて行っていた。現在もマラソンや野球観戦が趣味で、野球場にはよく足を運ぶ。現地応援は野球を見る楽しみだけではなく、試合前中後のエンターテイメント性があるイベントや、いわゆる球場飯を勝手に品評したり、より見やすい席や段差の程度を研究したり、試合以外の部分にも大変興味がある。
 スポーツ基本法が目指す、より多くの方にスポーツを好きになり、選手の応援をしたり現地に足を運んだりしてもらうためには、まだまだスポーツ好きには理解できない壁があると感じている。チケットの買い方も種目や場所により異なる。どこの席が見やすいのか、飲食物を持ち込めるのかどうか、試合時間はどのくらいになるのか、段差はあるのか、大きい荷物は持ち込めるのかなどなど。現地によく行く私でさえ戸惑うことがたくさんある。初心者でも気軽に会場に足を運べる仕組みづくりがまだまだ足りないと感じる。
 一方で、現地では車椅子の方や、杖をついている方、老若男女色々な方を見かける。会場で出会った目の不自由な方とは駅まで腕を組んでご案内させていただいた。試合自体は全く見えないもののラジオで解説を聞きながら、臨場感を楽しむそうだ。お一人で九州より来たとのことで、その行動力に感服した。スポーツが引き付ける魅力によって新たな行動を生み出したり、健康づくりのための身体活動の機会にもなったりする。
 推進塾には、国会議員の先生方やオリンピアンの方々、様々な分野の参加者がいるため、交流や情報交換の場にもなっている。学んだことをどう活かせるかを日々考えている。

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